奇跡と呼ばれたこの村で

紀州有田の湯浅町にある小さな村「田村」。コミュニティハウス「紀家わくわく」は都会と田村を繋ぐワームホール。学生たちが行き来する人口1000人の集落の暮らしと変化を書き残していきます。

ファンを生み出す古民家

 

こんばんは!

みかん農家の信太郎です!

2回目の記事、前回の続きです。

 

前回の記事「奇跡の村で想うこと」

https://zenbeefarm.hatenablog.com/entry/2018/05/07/224321

 

〈 前回からの流れ 〉

2年前に就農したばかりの僕は「自分たちつくっているみかんが、どんな人に食べられているかわからない。」ということに違和感を抱いていました。

 

 

農家と消費者の顔の見える関係をつくりたい。

 

田村みかんを食べている人を知りたい。

欲を言えば、田村の農家や田村という地域を知ってもらいたい。 

 

最終的にはこの地域のファンになってもらいたい!!

 

 

そんな僕のワガママな思いから、地元の仲間と地域外の人に田村のことを知ってもらう活動を2年間してきました。


その中で大きな軸となった2つの取り組みがあります。

 

 田村型ワーキングホリデー

コミュニティハウス「紀家わくわく」です。

 

  

 

■ 田村型ワーキングホリデー

 

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甘夏収穫!(2018年5月)

田村型ワーキングホリデーは、日本中の大学生をターゲットとしたワーキングホリデープログラムです。

 

僕の農園(善兵衛農園)の農作業を経験することが大きな目的ですが、それと同時に田村に滞在することにより、地域の人と出会い田村のことを現場で知ってもらうことができます。

 

 昼間はみかん収穫などの農作業。

 

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東京から参加。清見の収穫。

 夜は地域の若者と食卓を囲みながら語りあったり自由な時間を過ごします。

 

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大学生と地域の若者が集まり交流

 

これがまず1つ目。

 

 

 ■ コミュニティハウス「紀家わくわく」

 

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「紀家わくわく」

「紀家わくわく」は田村にある空き家を活用したコミュニティスペースです。

地元の若者と学生が交流する場所を作りました。ワーキングホリデーの受け入れ拠点です。

 

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「紀家わくわく」でくつろぐ大学生

 

この場所は「紀州の秘密基地」「わくわくするところが良いよね」と立ち上げメンバーの願いを込めて「紀家(きち)わくわく」という名称にしました。

 

ここではさまざまな柑橘の食べ比べやニンニクパーティなど、地元の若者が集ることができるイベントを企画しています。

 

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晩柑類食べ比べ会(2017年2月)

 

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ニンニク地獄、ニンニク料理のみのイベントを開催(2018年4月開催)

 

 今では大学生の受け入れ場所やイベントの開催場所としての機能だけではなく、若手農家のミーティングや田村の青年団の寄合にも使ったりしています。

 

 

田村型ワーキングホリデー

コミュニティハウス紀家わくわく

 

この2つの取り組みを始めてから2年近くが経ちました。

 

紀家わくわくを訪れた学生の数は、のべ150人以上。

 

「月刊 ソトコト」さんをはじめ、NHKのテレビ取材や和歌山の情報誌など、さまざまなメディアにも取り上げていただきました。

 

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月刊ソトコト2018年2月号   

 

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テレビ取材を受ける地元の若者と大学生  

 

 

■ 大学生が続々と現れる古民家へ


今この「紀家わくわく」は少しずつ、地元の若者と学生たちを繋ぐ場所になりつつあります。

 

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東京、静岡、大阪の大学生と地元の若者。新しい出会いが起きる古民家。

 

目指すは日本の大学生と田村を繋ぐ玄関口!

古民家からたくさんの大学生が現れる...、それって面白いなと!

 

田村が後継者が多く元気で勢いがあっても、耕作放棄地や働き手不足など全国の農村で起こっている課題に直面するときは来ると思います。

 

しかし、課題ばっかり見ていても正直楽しくない。

 

今、田村のみんなはとても幸せに過ごしているように見えます。

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2017年10月15日  田村祭の青年団集合写真

 とてもいい雰囲気なんです。


そこに地域外と繋がる楽しい選択肢があると、もっと充実するのかなと。

 

 

 

 そんな田村をつくっていく取り組みの日々をここに記していきます。

 

更新はきまぐれなので、マイペースに続けていきます。

 

ここまで読んでいただきありがとうございました!

次は何書こうかな。お楽しみに!