奇跡と呼ばれたこの村で

紀州有田の湯浅町にある小さな村「田村」。コミュニティハウス「紀家わくわく」は都会と田村を繋ぐワームホール。学生たちが行き来する人口1000人の集落の暮らしと変化を書き残していきます。

【 学生体験記 】田村体験記

 

初めて和歌山に来た東大生、梅田ひろきくん!

タイミングもよく田村の年に一度のお祭りのキックオフに参加できたね。同い年の農家(19歳)も田村にいて仲良くなっていたのが嬉しかったな〜。夜にしたカタンボードゲーム)は惨敗したけども...ひろきよ、次は覚えてろよ...!

日中は台風21号で倒れた木々の撤去をしてくれました...、本当にありがとうね😭

助かりました。

 

体験記もがっつり書いてくれてます。

読み応えある🙆‍♂️どうぞ!!

 

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こんにちは!

 


東京大学理科2類 一年生の梅田です!

 

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私は、9月14日~9月17日の4日間、夏休みを利用し、田村でワーキングホリデーという体験をさせていただきました。

 


その体験を報告させていただきます('◇')ゞ

(一日ずつ書いてたら長くなってしまいました、ごめんなさい)

 

 

 

 


◎一日目

 


長い電車に揺られ、ついに田村到着!

お昼ごはんをたべて一息ついたら、早速農園へ向かいます。

 


今日の作業は農園の手入れと台風処理のお手伝い。

 


田村はこの前の台風で甚大な被害をうけ、倒れてしまったみかんの木もちらほら。

そんな木や邪魔になっている草木をコマ切れにしたりする作業を行いました。

 

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チェーンソーで切られていくみかんの木をみるのは、つらく、何年もかけて作り上げてきたみかんの木が、たった一日でだめになってしまうという事実にやりきれない気持ちになりました。

 


夜ごはんは自炊です。

この日のメニューはハヤシライスで、久々に包丁を握りました。

疲れた後の晩御飯は臓腑に染みるようで、何度もおかわりに走りました。

 


夜ご飯の後には、みんなで「カタン」というボードゲームをし、私は圧勝しました

(`・ω・´)どやぁ

 


そんなこんなで一日目が終わります。

 

 

 

◎二日目

 


朝に弱い私は、一緒に来ている友人に起こされ二日目をむかえます。

どたばたと準備をし、昨日と同じ農園へ。

 


昨日に引き続き、台風処理を行います。

 


みかん畑は斜面にあるので、足場がしっかりせず、平地の倍はしんどいのではないか感じます。

これからは、みかん一つひとつにもっとありがたみを感じれそうです。

 


ひと段落したところで、お昼休み。

今日は、信太郎さんの奮発でしらす丼を食べに行きました。

朝にとれたばかりの生しらすは大変おいしゅうございました(*‘ω‘ *)

 


さて、午後は別の園地に向かいます。

 


午後は、マルチを張る作業を行いました。

マルチを張り、みかんの木が吸収する水を制限することで、濃い美味しいみかんができるようです。

 

 


この作業、見ている分には楽しそうなのですが、実際やってみると立ったりしゃがんだりで、自分としては一番しんどいものでした。

 


そして、今日は早めに作業を終えます。

というのも、田村には年に一回大きな祭があり、練習は祭の1カ月前から始まります。

今日はその祭のちょうど一カ月前の日。

「頭家」または「当家」と呼ばれるその年々に定められる家で、この開幕を祝ってごちそうが振舞われるのです。

 

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ワーキングホリデーに来ている我々も、信太郎さんについて、この会に参加させてもらいました。

頭家さんのお宅の前に設置された大小の太鼓が、横笛の演奏とともにリズムよく叩かれている様子をみたり、実際に太鼓を叩く体験をさせてもらったりして、祭の雰囲気を少し味わうことができました。

 

 

 

自分の住むところには、このような The 祭 という雰囲気を纏ったものは無かったので、貴重な経験をさせてもらいました('▽')

 

 

 

◎3日目

 


今日も起きれない私は、相方の蹴りで目をさまします。

 


今日は町の大掃除デー。

地元の方々と混じって、側溝の掃除を行いました。

昨日の会で見かけた人もちらほらいて、声をかけてくださって嬉しかったです。

 


農作業は午後から。

今日は昨日の午後と同じ農園で摘果作業を行います。

なんだかんだでみかんに直接初めてさわる作業。ちょいとテンションあがりました。

 


ここで、一日目に引き続き台風の話。

実は、田村を襲った台風の被害は強い風だけではありませんでした。

海に近い田村では、台風による潮風で深刻な塩害被害を受けていました。

この日の帰り、塩害被害をうけたビワとみかんを見にいったのですが、ビワ畑は一面茶色で枯死してしまったようであり、大きなショックをうけました。

みかんの方も、木が倒れ、葉が茶色くなっていたのですが、よく目を凝らすと秋芽がでてきていて、みかんの生命力に感動しました。

出過ぎたことを言えば、台風の被害に屈せず前に進み続ける田村の人たちの象徴のようにも思えました。

 


さて、今日も夜にイベントが発生。

インドネシアからの留学生が来て、田村でBBQ会が開催されるということで、また我々も参加いたしました。

昨日の会とはまた違って、田村の外の人もたくさんいらっしゃり、興味深いお話を聞くことができました。

 


BBQの後は、祭の練習場にも顔をだしました。

、、、、わいわいして、気づいたら日付をまたいでました(・・;)

 

 

 

◎4日目

 


とうとう帰る日がやってきてしまいました。

 


体感では、まだ2日目か3日目ぐらいで、それほどに田村での日々が楽しかったのだなぁとしみじみ思います。

 


午前は昨日と同じ摘果をし、午後はお世話になった「紀家わくわく」を掃除し、そして、お別れの時間になりました。

寂しさを感じながらも信太郎さんの車で駅へ。

 


簑島駅から4時間、実家に着き、私のワーキングホリデーは終了しました。

 

 

 

思い返してみると、この4日間は、農作業を現地で体験できただけでなく、農業に携わるさまざまな人と触れ合うことのできた、濃密で貴重な時間だったと思います。

 


また、今回のワーキングホリデーでは、台風の被害の実情を目の当たりにしたことが一番印象的でした。惨状を見て、みかん愛好会員としても一消費者としても他人事として片づけていいことのようには思えませんでした。でも、まだ何をすればいいのかよく分かりませんでした。これから、愛好会で活動を続けて行く中で、このようなときに自分に何ができるのか、見いだせるように成長できればと思います。

 

 

 

さて、本当に田村での四日間は充実した楽しいものでした。

これは、田村のみなさんが私たちをあたたかく迎えてくださったことも大きかったと思います。

本当にありがとうございました!

 


しばらくしたら戻ってくると思うので、その時はまたよろしくお願いします!

 

 

 

 


以上、梅田の体験報告記でした!

ずらずらと長い文章でしたが、最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

m(_  _)m